FILOSOPHIE

Vol.02

MAKIE DRESS ¥25,190_12M-3A

フランスの子育ては
“ドゥドゥ”と共に

“Doudou ドゥドゥ”という言葉を聞いたことがありますか? これはフランスの子どもたちが片時も離さずに持ち歩くお守りのような、お友だちのようなもののことで、赤ちゃんの時から一緒のぬいぐるみや布のきれはしをほとんどの子どもが持っています。
フランスは共働き家庭が多いことや、赤ちゃんの時から自分のベッドで眠るなど、社会的・文化的な背景もあるせいか、ドゥドゥの地位はかなりしっかりと確立されていて、保育園や幼稚園でも必須の持ちものです。
昔、娘のドゥドゥだった「黒猫」を通園途中に落としてしまい、通り沿いのお店を一軒一軒訪ねたことがあります。それが、単なる落し物のぬいぐるみではなく“ドゥドゥ”だとわかると、みんなが本当に親身になって話を聞いてくれました。
結果、娘の黒猫は親切な誰かが、特別目につきやすいフェンスの高いところに掛けていてくれたおかげで、その朝のうちに見つかりました。雨に濡れてますます薄汚れてはいたけれど、親にとっても替えのきかない、頼りになる黒猫ちゃんでした。

パリの子供と“Doudou ドゥドゥ”

保育園や幼稚園などでパパやママと離れる時にも「ドゥドゥがいるから大丈夫」。夜眠る時も「ひとりじゃなくて、ドゥドゥと一緒に眠る」というように、ドゥドゥは子どもたちの自立を手伝っている大切な存在です。娘の幼稚園では、1日の中にドゥドゥを決められた箱の中にしまって、離れて過ごす時間が作られていました。そうして小学校に上がる6歳の頃には、みんなドゥドゥをおうちに置いて学校に行けるようになります。それでも中学生になった長女やそのお友だちにとっても、自分のドゥドゥはずっと大切な宝物。くしゃくしゃになっても大事に持っていて、パジャマパーティにはこっそり連れてきたりもしているのです。

Text: Seiko itoh


SENGERのぬいぐるみ

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