
今年も各地梅雨入り。雨の日、蒸し暑さを感じる日が多くなっています。そんななか「子どもが最近なんだかごはんを食べない」「いつものように座ってくれない」と感じることはありませんか? 6月は気温や湿度の変化、外遊びの時間が減ることなどが重なり、子どもも心身のリズムがゆらぎやすい時期。今回は梅雨どきに見られやすい、食べない&イヤイヤの理由と食事の工夫についてご紹介します。
雨の日が続くと、これまでと同じように食事を用意しても、食べ進まなかったり、好きなものだけを選んで食べたり⋯また、食事中に落ち着きがなく椅子から立ち上がったり、遊び食べがはじまったりということがあります。こうした変化は好き嫌いが強くなったわけでも、ワガママになったわけでもなく、季節の影響を受けた一時的な状態かもしれません。
この時期のじめじめ、もやもやとした不快な気候によって体が重だるく感じられ、食欲がわきにくくなります。大人でも「今日はあまり食べたくない」と感じる日があるように、子どもにとっても同じような変化が起きています。
雨の日が続くことで外遊びの機会が減り、体を動かす時間や生活のリズムが普段と変わることも影響します。日中の活動量が少ないと、食事のタイミングでお腹が空きにくくなり、食べるモードになっていない可能性も。
毎日の食事となると、「ちゃんと食べてほしい!」「栄養は足りているかしら?」と不安になりますが、大切なのは1食、1日だけで判断しないこと。今日は食べなかったけど翌日はきちんと食べたなど数日単位でバランスがとれていれば心配ありません。わが子たちはこのところ特に朝ごはんが進まない印象でフルーツしか食べない日もありますが、朝からドタバタ家中を走り回り兄弟ゲンカするほどに元気なので(笑)そんな日もあるさ!と無理に食べさせないようにしています。
「しっかり食べなきゃダメ」ではなく、「今日は半分食べられればOK」「汁物だけでもいい」とゴールをゆるく設定しましょう。そうすることで親の気持ちにも余裕が生まれやすくなります。「この時期のごきげんななめは梅雨のせいなんだ!」と、自然現象として割り切りましょう。
梅雨の時期に少しでも食欲がわく食事とはどんなものでしょう? 蒸し暑いときはさっぱりした味付け、冷たいもの⋯と思いがちですが、意外にも「やさしい味」や「あたたかい料理」を選ぶのも食が進むひとつの方法です。
冷たい麺類やさっぱりした料理は一見食べやすそうに見えますが、体が冷えているときや気持ちが落ち込んでいるときは、かえって食べにくいことがあります。出汁がきいたあたたかいスープや、やわらかく煮た食材は、口あたりがやさしく安心感につながります。わが家の子どもたちも蒸し暑い日に「あったかいうどんがいい〜」と言うことがよくあり疑問に思っていたのですが、出汁の旨みややさしい温かさに安心を求めていたのだと納得しているところです。
温かいスープや、汁気のある料理にはとろみをつけることで飲み込みやすくなり、食べることへのハードルが下がります。
冷たすぎる料理は食べ進まないこともあるため、常温〜あたたかい温度がおすすめ。心身がほっと安心する温度を目指しましょう。
出汁やごま油の香りは、食欲を刺激するもの。味よりも先に香りで「食べてみたい!」スイッチを入れてみましょう。
幼児期は食具を使い慣れていないため、フォークや箸を使うのが煩わしいと感じることも。ナゲット、スティック状ハンバーグなど手で持って食べやすいものを取り入れましょう。
また、梅雨というだけあってこの時期ならではの食の楽しみとして、“梅仕事”もあります。梅シロップを子どもと一緒に仕込み、すぐに食べることだけではなく、「待つ」「変化を見守る」という時間も大切な食体験のひとつ。「小さな季節の食体験を通して、食への興味・関心が育まれるはずです。
この時期の「食べない!」「イヤイヤ」。梅雨に限らずイヤイヤして困っている⋯という声もちらほら聞こえてきそうな気もしますが(苦笑)日々にちょっとした工夫を取り入れながら、心おだやかに梅雨を乗り切りましょう!
初夏に出回る梅の実を使って、梅シロップや梅干しなどを仕込む昔ながらの保存食づくりのこと。子どもと一緒に梅の色や香りの変化を感じ、瓶に材料を入れる様子を楽しむことで、季節の食に触れるきっかけにもなる。
次回は9月中旬公開予定です。