kids-foodictionary

[ vol. 19 ] Dec 26.2024

年末年始、
子どもと一緒にやりたいこと

今年も残すところあと少し、この年末年始は“奇跡の9連休”とも呼ばれているとか…子どもと一緒に過ごす時間が増えそうですね。いつも以上に食事の準備をしたり遊び相手になったり、親としてはなかなかゆっくりできないと思いますが、この機会に普段できないこと、いつもとちがうことにチャレンジしてみませんか?

年末年始、子どもと一緒にやりたいこと

料理のお手伝いにチャレンジ!

食事の準備をするとき、普段は忙しいことを理由に(はたまた汚されることを理由に?)子どもに「お手伝い」をお願いすることが少ないかもしれません。幼児期の子どもは自分で自分を成長させる力を秘めているもの。また大人と同じように何でもやってみたい盛りでもあります。ぜひ年末年始休みを利用して、時間と心に余裕があるときにお手伝いをしてもらいましょう。おせち料理を詰めるという作業もおすすめですよ。

お手伝いはじめ3ステップ

食材や調理器具に興味を示したときがはじめどき。脳や手指の発達状況に合わせて、できそうな作業からやってみましょう!

ステップ1 つまむ、ちぎる、移す

指先をある程度動かせるようになる1歳ごろからできる作業です。トマトのヘタをつまみ取ったり、葉物野菜をちぎったり、大人が切った食材をボウルに移す作業は大胆に汚すことも少ないので第一段階としておすすめ。

ステップ2 むく、混ぜる、すくう、はさむ

玉ねぎの皮を手でむいたり、卵を溶きほぐしたり、スープをお玉ですくったり、トングで食材をはさんだり、指先が器用に動かせる2歳ごろからできます。ぜひ卵の割り入れにも挑戦を。

ステップ3 包丁で切る

まずはステーキナイフで取扱い手順や切る練習を。慣れてきたら包丁を使わせてみましょう。大人の言っていることを理解し、判断力が身につく3歳ごろがおすすめです。おもちゃではなく本物の包丁を使ってくださいね。

卵の割り入れに挑戦!

失敗すると後の処理が厄介なだけに、子どもにやらせるのをためらってしまいますが、思い切ってチャレンジ!ポイントは2つ、①子どもの身体の前にボウルを置き、卵の中身を「ボウルに入れる」ことを伝える②殻にヒビを入れるときは角ではなく平らな面を使うこと。大きくヒビが入るので殻が入ってしまっても簡単に取り除けます。ぜひ大きな心で見守りサポートは最小限に。子どもは失敗からたくさんのことを学んでいます!

新しい味付け、
新しい食材にチャレンジ!

お正月といえば「おせち料理」。普段とはちがうハレの料理は、まだ食べたことのない食材や未知なる味付けも多いものです。初めて目にするおせち料理を敬遠する子も多いと思います。もちろん無理に食べさせる必要はありませんが、かまぼこや伊達巻、栗きんとん、鶏のひき肉を使った松風焼きなどは、子どもにも親しみやすい味わいなので勧めてみるといいかもしれません。
おせち料理はひとつひとつ意味が込められているので、由来を教えると興味を持つきっかけにもなります。ちなみにわが子に昨年末、おせちの本を読み聞かせながら「栗きんとんを食べるとお金が貯まるかもしれないよ」と伝えたところ…かなり印象的だったようで「おかねたまるんだよね?くりきんとんたべたーい!」と一年を通して言っています(苦笑)。

年末年始、子どもと一緒にやりたいこと
文・絵:内田有美/料理:満留邦子/監修:三浦康子/福音館書店
写真のような美しいイラストとともにおせち料理の由来が紹介され、大人も楽しみながら学べる一冊。わが家の子どもたちは年末年始に限らず一年中読んでいます(笑)

芽が伸びることから成長を願うとされている「くわい」は、お正月らしい食材のひとつ。この時期手軽にスーパーでも手に入れやすく、シャクっとした歯ざわりはれんこんにも似ているので、鶏のつくねやシュウマイなどに混ぜて食べてもらおうと思っているところです。お正月の定番「お餅」は、食べさせるタイミングが悩ましいもの。噛む力がしっかりとしている、「よく噛んでね」と大人の声かけに対して理解できているかどうかを目安にしてみてください。わが家は、今年4歳になった上の子が、先日ようやくお餅デビューを果たしたところです。もちもちの食感は、噛み切ることが難しいので、小さく切って与え、食べている間は必ず見守ることを忘れないようにしてください。

年末年始、子どもと一緒にやりたいこと
お餅は1〜1.5cm角にカットして、お雑煮にしたりあんこやきな粉を添えると子どもも食べやすく、おやつとしてもおすすめです。

今年も「kids-foodictionary」をご覧いただき、ありがとうございました。
どうぞよい年をお迎えくださいね。

kids-foodictionary #20おせち料理【おせち-りょうり】

「御節」と漢字で書き、季節の節目を祝う料理とされている。家内安全、無病息災、子孫繁栄を祈願する食材や料理が特徴。お正月の3が日に料理をしなくてよいように保存性を高め、甘く濃い味付けが多い。

次回は2025年1月30日(木)公開予定です。

Profile

すだもえ
ライター、上級幼児食インストラクター。Webマガジンの執筆、食育ツールの企画編集をはじめ、料理・パン教室講師、フードコーディネーター経験をいかし食の分野を中心に活動。2児の母。日々子どもの食事づくりに奮闘中。
Instagram: @kids_foodictionay

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