kids-foodictionary

[ vol. 1 ] Jun 29.2023

食べるものも食べる時間も、
家族みんないっしょがいい

子どもは1歳半をすぎた頃から食べられる食材や調味料が増え、大人と同じような料理を食べるようになり、食体験がますます広がります。子どもが食事に興味を持ち、楽しむために心がけたいこととは?

食べるものも食べる時間も、家族みんないっしょがいい

食卓で気をつけたい、7つの「こ食」

食事は日々生きるための栄養摂取、エネルギー補給だけではなく、家族や友だちとのコミュニケーションを楽しむ場でもあり、マナーを身につける場でもあります。子どもとの食事で気をつけたいのが「こ食」。「こ食」というと、「孤食(ひとりで食べること)」のイメージが強いですが、現代の食生活の中で避けたい「こ食」として、以下の7つの意味があります。

1.孤食:ひとりで食べる
2.個食:複数人で食卓を囲みながらそれぞれ違うものを食べる
3.子食:子どもだけで食べる
4.粉食:パンや麺類など粉ものばかり食べる
5.濃食:濃い味付けのものばかり食べる
6.固食:同じものばかり食べる
7.小食:ダイエットのために食事量を制限する

この中で、親子の関わりとして特に気をつけたいのが「孤食」「個食」「子食」の3つです。

「栄養」よりも「コミュニケーション」を大切に

子どもがひとりで食事をすれば、食べ方やスピード、食材への興味、好き嫌い、体の不調など、食べる姿勢に表れる子どもの様子に気づくことができません。子ども自身が食事の時間=寂しいと感じてしまいます。
また、家族で同じ食卓を囲んでいてもそれぞれが好きな料理を食べてしまうと、好き嫌いが増えたり栄養が偏ったり、味付けや食感の好みを知り、食べやすくする工夫なども考えにくくなってしまいます。子どもは1歳ごろから、親やきょうだいと同じものを食べたいという意識が芽生え、料理を味わうようになります。2歳ごろに言葉の意味を理解し、自分でも言語を発するようになると「おいしいね」「これ たべたい」「ママも どうぞ」とコミュニケーションをとり、食事のひとときを「楽しい」と認識するようになるのです。何より私は、同じ場所で、同じ時間に、同じ料理を食べ、同じ笑顔でともに生きていくことが家族の証だと思っています。

食べるものも食べる時間も、家族みんないっしょがいい

とはいえ、小さな子どもがいると一緒に食事どころか落ち着いて座っていられないのが現実。子どもだけ先に食べさせたり、すすんで食べるなら…と好きな料理を並べてしまいがちですよね。
もうすぐ3歳と1歳になる子どもがいるわが家の場合、同じ料理を同じ時間に家族みんなで…をなるべく心がけていますが、食卓は時に戦場。大胆な食べこぼしや遊び食べ、好き嫌いに付き合い、キッチンと食卓を行ったりきたり…常にニコニコしている訳ではありません。1日1回1分でもみんな揃って座れたらよし。そして、海よりも広い心を持って(!)楽しい話をするようにしています笑。

まずは食卓での親子のコミュニケーションをお忘れなく!

kids-foodictionary #02こ-しょく【こ食】

現代の食生活における問題点。孤食、個食、子食、粉食、濃食、固食、小食の7つの意味を持つ。心身ともに成長・発達が著しい幼児がいる食卓では避けるのがのぞましい。

Profile

すだもえ
ライター、上級幼児食インストラクター。Webマガジンの執筆、食育ツールの企画編集をはじめ、料理・パン教室講師、フードコーディネーター経験をいかし食の分野を中心に活動。2児の母。日々子どもの食事づくりに奮闘中。
Instagram: @kids_foodictionay

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